逮捕されたらどうなる?拘留から釈放、痴漢冤罪、盗撮冤罪など私選弁護士、国選弁護士について一連を解説。

弁護士に相談しよう!刑事事件編【釈放・不起訴】

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痴漢冤罪を認めざるを得なかった-それでも前科を避けるための方法とは

痴漢冤罪を認めざるを得なかった-それでも前科を避けるための方法とは

取調べに耐えかねてやったと言ってしまった。。。
痴漢冤罪だが、示談で早く事件を終わらせたい。。。

痴漢冤罪の場合、罪を認めず最後まで無実を主張すべきというのが原則です。
しかし、警察で取調べに耐えられずやったと言ってしまった、痴漢したつもりはないが手が当たった、前科が避けられるなら示談金を払って早く解決したい、など状況は人によって様々です。

痴漢冤罪なのに容疑を認めてしまったからと言って諦めてはいけません。
今回は、痴漢の容疑を認めても前科を避けるための方法について解説します。

弁護士でも異なる痴漢冤罪の対応方法

実は、弁護士の間でも、痴漢の冤罪事件で逮捕された場合の対応に関する考え方は異なっています。
弁護士の登録サイトが行ったアンケートでは、有効回答数約50人のうち、約30%の弁護士が「どちらかというと容疑を認める」と回答しているのです。
これは、弁護活動を放棄したということではなく、留置場から早く釈放され、示談による早期解決を目指したものと考えられます。

ただし、痴漢を認めて釈放され、相手と示談できたとしても、必ず前科がつかないというわけではありません。
被害者の処罰感情が強いような場合は、そもそも示談できないということもあり得ます。
早期釈放を目指して認めるという戦略を取る場合は、弁護士の経験を踏まえ、よく相談した上で判断すべき事項と言えるでしょう。

示談金を払って前科を避けるための方法とは

日本の刑事司法では、起訴されると99.9%が有罪になります。
そして、有罪になると前科がつきます。
そこで、前科がつくことを防ぐためには、そもそも起訴されることを防ぐこと、つまり不起訴処分を目指すことが有効になります。

痴漢を認めた場合でも不起訴を目指すためには、弁護士を通じて被害者と示談をすることが何より重要になります。
この時、駅でのやり取りで女性の連絡先を知っていたからと言って、自分から連絡をするなどすると、脅迫捉えられて事態が悪化することがあるので、示談は弁護士を間に入れることをお勧めします。
また、示談したら、その内容をきちんと書面に残すことが必要です。
特に、「示談したことで、今回の事件を許した」ということ書面に残すこと(これを「宥恕(ゆうじょ)」といいます)が重要になります。

強制わいせつの痴漢の場合は、親告罪と言って、被害者の告訴がなければ起訴されないので、示談の際に告訴の取下げをしてもらえれば確実に不起訴になります。
条例違反の痴漢の場合は、親告罪ではありませんが、宥恕条項があることで検察官が起訴する可能性は低くなるといえるでしょう。

示談をする場合に知っておきたい示談金の相場・目安

そもそも刑事事件の示談とは

示談とは、当事者間のトラブルを、裁判などの形ではなく、当事者同士の合意で解決する方法をいいます。
痴漢事件など、刑事事件で示談をする場合は、合意の内容に、被害の回復や被害者が許したことといった条項を盛り込むことが重要になってきます。
示談をすることで、被害者側が許していることから、早く釈放されたり、検察官が判断するときに不起訴に繋がりやすいといったメリットがあります。

このように、示談は当事者間で合意すれば内容の如何は問わないので、示談金の相場の定めはありません。
反省すればそれでいいと、ゼロ円で合意するケースもあれば、許せないとして高額の示談金が動くこともあります。

痴漢の刑罰と示談の関係

服の上から身体を触ったような、都道府県が定める迷惑行為防止条例違反の痴漢の場合、刑罰は概ね6か月以下の懲役か、50万円以下の罰金とされています。
先ほどのように、示談金に目安や相場の決まりはありませんが、特に被害者側に弁護士がついているようなケースでは、この罰金刑の金額を基準とする人もいます。
つまり、罰金よりあまりに多い金額を要求すると、前科がついても払わないとして交渉が決裂することを恐れ、50万円前後から交渉を持ち出されるケースも散見されます。
ただし、示談金はあくまで当事者間の合意なので、特に被害者が幼なかったり、行為態様が悪質だったというようなケースでは、条例の罰金刑の何倍もの金額で合意に至ることもあります。

高額化する示談金の相場とは

上記のように、罰金の額を目安にする人もいますが、条例違反の痴漢事件では、示談金は30万円から50万円というケースが多くなっています。
しかし、中には100万円を超える示談金となることもあります。
交渉の中で、男性の職業が会社経営者や役員、医師や公務員だった場合には、相手の要求が高額になることもあります。

痴漢冤罪保険は有効か!?知っておきたい冤罪保険の使い方

痴漢冤罪に備えた保険の申し込みが2年で10倍になったというニュース(2017年6月現在)を見た方もいるのではないでしょうか。
昨今、痴漢を疑われて電車の線路に降りて逃走したり、線路に降りた後に轢かれて無くなってしまうといった事件の発生を受けて、痴漢冤罪の保険への関心は高まっているようです。

最後に、今話題の痴漢冤罪保険について解説します。

痴漢冤罪に備えた保険とは?冤罪保険の対象になるケース

現在販売されている痴漢冤罪に対応した保険は、刑事事件に至らない事件・事故に巻き込まれた場合の弁護士費用や、賠償金を負担するものです。
具体的には、労働トラブルや、離婚、相続といった民事事件、子どものいじめや喧嘩などの身近なトラブルの法律相談の費用を補償するものとなっています。
痴漢冤罪については、痴漢に間違われたときに、保険会社に電話をすると、事件発生後の弁護士の相談料や、逮捕された場合の初回接見費用を保険で填補できるというものです。
このようなサポートは、保険期間中1回に限るとされていることが多いようです。

毎月の保険料が数百円からと安価に設定されていることや、昨今の痴漢冤罪トラブルのニュースを受けて、利用者が急増していると言われています。

痴漢冤罪保険に入っていても、知っておきたい最低限の知識

痴漢冤罪保険は、痴漢に間違われた場合に相談できる弁護士を確保できること、逮捕された場合に接見に呼べる弁護士がいること、と言う点で万が一の場合のリスクマネジメントにつながります。
ただ、注意したいのが、正に痴漢を疑われているその現場に弁護士が駆けつけることを多くの場合は想定していないこと、そして実際の弁護活動を任せるには別途契約が必要ということです。

通勤中の電車内で痴漢に間違われた場合、駅などの現場にすぐにでも弁護士に来てほしいと考える人は多いと思います。
しかし、駅での状況は、いつまで駅にとどめ置かれるのか、どこの警察署に連行されるのかわからないなど不確定な要素が多く、弁護士としても出向きにくいのが実情です。
また、釈放に向けた意見書の提出や、逮捕に続いて勾留された場合の準抗告など、実際の弁護活動を依頼する場合には、弁護士との個別の委任契約が必要になります。

つまり、まさに痴漢に間違われている通勤途中の駅においては、自分の身は自分で守らなければならないというのが原則なのです。

交通事故や病気でも同じですが、保険はいざというときの安心に備えることができるツールですが、すべての状況を完璧にカバーできる万能なものではありません。
冤罪トラブルの後の対応に関しては、保険などを利用してすぐに相談できる弁護士を確保できるのは有効ですし安心に繋がります。
ただ、痴漢冤罪に巻き込まれた場合にいざというときにどう対応すべきかは、各自が覚えておくべき情報と言えるでしょう。
保険に入っておらず痴漢冤罪被害にあった場合には、その場で痴漢冤罪に強い弁護士をネットで探すなど、諦めずに対応してください。

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