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留置場・刑務所

性犯罪が変わる?刑法改正案の内容とは

性犯罪が変わる?刑法改正案の内容とは

7月に入ると、また6月とは違う暑さになりましたね。
極端に暑い日は余計な外出は避け、屋内でも暑いと思ったら無理せずエアコンを入れるようにしましょう。
寒くなったら切り、暑くなったらまたつけるは、電気がとっても勿体ないので、それなら最初から設定温度を26-27程度に設定しておいてつけっぱなしのほうがお得です!

話が大きく逸れましたが、先日2017年6月8日、「性犯罪を厳罰化する刑法の改正案が衆議院で可決された。」というニュースが報道されました。
強姦罪が変わる、刑罰が重くなる、など、様々な変更がありますが、何がどのように変わるのか、よく分からないという人もいると思います。

そこで今回は、110年ぶりと言われる刑法改正の内容をご紹介したいと思います。

女性限定だった強姦罪が変わる

性犯罪には、罪によって女性だけが対象のものと、男性も対象になるものがあります。
例えば、痴漢や強制わいせつと言った行為は、被害者が男性・女性を問わず罪に問われます。

しかし、今の刑法で「強姦罪」は被害者が女性に限られています。
刑法177条では、「暴行又は脅迫を用いて13歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、3年以上の有期懲役に処する。13歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。」と規定されており、強姦罪が成立するためには暴行や脅迫という手段が必要なこと、そして被害者が女性に限られることが明記されているのです。
仮に男性が暴行や脅迫によって陰部を肛門に挿入されたとしても、強制わいせつ、または暴行かケガをした場合に傷害になるにとどまるというのが今の法制度の運用でした。

今回、衆議院を通過した改正法では、被害者に男性も含まれ、刑罰の名前も「強制性交等罪」と変わるとされました。
これは、昨今の多様な性のあり方を反映した改正ということができるでしょう。

性犯罪の厳罰化の意味とは

今の強姦罪、今後の強制性交等罪では、刑罰が引き上げられたのも、大きな改正のひとつです。
強制性交等罪(強姦罪)の刑罰が、下限が懲役3年から5年に、強制性交等致死傷罪(強姦致死傷罪)の法定刑の下限も懲役5年から6年に引き上げられました

これは、単に下限が引き上げられて、刑務所に入る期間が長くなったというだけではない効果があります。
というのも、懲役3年か懲役5年かで、執行猶予がつくかどうかが変わるからです。
現在の法律では、執行猶予が付けられるのは、懲役3年以下もしくは、50万円以下の罰金の判決に該当する被告人とされています。
つまり、現在の強姦罪の法定刑は、3年以上20年以下の懲役とされているため、執行猶予がつく可能性が僅かながらありましたが、今後は下限が懲役5年のため、執行猶予がつく可能性はなく、実刑しかないということになるのです。

強姦罪は、男女トラブルに起因することもあるため、冤罪を招かないためにより慎重な審理が求められますが、真実強姦の被害に遭った人にとっては、大きな改正と言えるでしょう。

親告罪ではなくなることの意味とは

強姦罪や強制わいせつ罪は、親告罪と言って、被害者の告訴がなければ起訴されない、つまり刑事裁判にかけられないので前科もつかないという犯罪類型でした。
これは、被害者女性を保護する目的で定められたものでしたが、現在は親告罪であるがゆえに泣き寝入りする被害者が多いのではないかと言う観点から、親告罪の規定がなくされることになりました。
これにより、他の窃盗や詐欺、傷害や殺人などの罪と同じように、被害者の告訴がなくても加害者は刑事裁判にかけられる可能性が出てくることになります。

家庭内性暴力への対応とは

昨今、家庭内の性暴力が問題になるニュースが少なくありません。
強姦罪の場合、暴行や脅迫があることが前提になりますが、家庭内の性暴力の場合、暴行や脅迫がなくても、立場上子どもが逃げられずに被害に遭うというケースがあります。
こうした被害でも立件できるように、親などの監護者がその立場を利用して18歳未満の男女に性的行為をした場合に、暴行や脅迫がなくても成立する「監護者わいせつ罪」と「監護者性交等罪」が新たにつくられました。

いかがでしたか。
このように、今回の刑法の改正は、被害者の拡大や厳罰化など、幅広い内容に及んでいます。
被害に遭った方、家族が性犯罪で逮捕されて悩んでいるという方は、こうした変化も含めて、まずは弁護士に相談して見るのが良いかもしれません。

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