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犯罪全般

危険ドラッグで交通事故を起こした場合の刑事処罰とは

危険ドラッグで交通事故を起こした場合の刑事処罰とは

しばらく前のことになりますが、危険ドラッグを使用した男性が、意識を失った状態で自動車を運転し、死傷者を出した事件がありました。
その際に「危険運転致死傷罪にあたるかどうか」というテーマが、新聞やニュースで取り上げられたことを覚えている方もいるかもしれません。

今回は、危険ドラッグで交通事故を起こした場合の罪の重さについて解説します。

交通事故の具体的な事例とは

2014年6月に、東京池袋で、男性が危険ドラッグを吸引して意識を失った状態で自動車を暴走させ、7名の死傷者が出る事故が発生しました。
男性は、自動車運転処罰法という法律の「危険運転致死傷罪」にあたるとして、懲役8年の刑を受けました。

他方、2012年には少年が無免許で暴走運転を行い、登校中の児童らの列に突っ込み10名の死傷者が出た事故では、危険運転致死傷罪には該当しないとして、自動車運転過失致死傷罪で起訴されました。
両者の違いは、事件当時も話題になりましたが、どのような点が違うのでしょうか。

危険運転致死傷罪の罪が重いワケ

危険運転致死傷罪と、自動車運転過失致傷差罪(現在の法律では過失運転致死傷罪)では、刑罰の重さが違います。
危険運転致死傷罪では、通常のケースでは、被害者が亡くなった場合には1年以上の懲役、ケガを負った場合は15年以下の懲役とされています。
一方、過失運転致死傷罪の場合、7年以下の懲役もしくは禁錮刑または100万円以下の罰金とされています。
このように、危険運転致死傷罪の場合は、罰金刑がなく、刑務所に入る懲役刑しか規定されていないこと、懲役の上限の期間が約2倍と、非常に重くなっているのです。

その理由は、過失運転致死傷罪が「過失」、つまりうっかり起こしてしまった交通事故であるのに対し、危険運転致死傷罪は「故意」、つまりわざと交通事故を起こしたと捉えられることにあります。
危険運転致死傷罪の場合、例えば「飲酒をしたら泥酔して運転は無理とわかっていたのに、敢えて飲酒運転をして事故をおこした」といったケースです。
危険運転致死傷罪には、飲酒運転だけでなく、未熟な運転や、薬物による運転などさまざまな類型がありますが、いずれにしても「わかっていたのに敢えて運転して事故をおこした」ことが問題になるのです。

危険ドラッグで危険運転致死傷罪になるケース

亀岡の無免許運転暴走事件では、少年は無免許ではあったけれど、何度も無免許運転をしていて、運転技術が未熟とは言えなかったとして、危険運転ではなく過失運転致死傷罪が問題にされました。

他方、池袋の暴走事故事件で、男性が危険運転致死傷罪にあたるとされたのは、男性が過去にも危険ドラッグを使っていた経験があったためです。
危険ドラッグを吸引して意識がなくなる経験があり、そうなるとわかっていたのに敢えて危険ドラッグを吸引して事故を起こしたということが問題視されました。

いかがですか。
このように、重大な交通事故の結果が生じたという点で共通していても、事故の理由や状況によって刑罰は大きく異なります。
危険ドラッグに手を出したら、これだけの大きな被害や影響を招くリスクがあるのです。自動車の運転のみならず、危険ドラッグに手を出すことは絶対に避けなければいけません。

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