逮捕されたらどうなる?拘留から釈放、痴漢冤罪、盗撮冤罪など私選弁護士、国選弁護士について一連を解説。

弁護士に相談しよう!刑事事件編【釈放・不起訴】

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刑事裁判

国選弁護と私選弁護の違いとは-選び方と仕事の違い

国選弁護と私選弁護の違いとは-選び方と仕事の違い

ニュースやドラマでもよく目にする「国選弁護人」と「私選弁護人」ですが、両者の違いをご存知でしょうか。
今回は、国選弁護人と私選弁護人の違いについてご説明します。

国選弁護士と私選弁護士の選び方

国選弁護人は、国が選任する弁護士のことで、あらかじめ登録されている国選弁護人の名簿から順番に選ばれます
そのため、自分で選ぶことはできませんし、最初の国選弁護人とそりが合わないから、次の国選弁護人に…と変更を依頼することも原則できません。
国選弁護人をつけるには、一定の重い罪で逮捕勾留されていること、資産が50万円に満たないことといった条件があります

一方、私選弁護人とは、犯罪の容疑をかけられた本人や家族が自分で選ぶ弁護士のことを言います。
弁護士をつける罪の重さや、依頼する時期、頼む弁護士の人数に制限はありません(捜査段階では3人までというのが原則です)。
私選弁護人を解任したり、交代することも自由にすることができます。私選弁護人を付けるのに、条件等はありません。
最近はWEBサイトを所有している弁護士や法律事務所は多いので、実績豊富な弁護士を選ぶとよいでしょう。

国選弁護士と私選弁護士の仕事の差とは

国選弁護人も私選弁護人も、同じ弁護士なので、できる弁護活動の内容に違いはありません。
ときどき、「私選弁護人はここまでの活動ができるが、国選弁護人はできない」と勘違いしている方がいますが、そういう差はないのです。

ただ、医者に外科・内科という専門分野があるように、弁護士にも専門分野があります。
刑事事件に強い弁護士、借金問題の実績が豊富な弁護士、会社間の取引がメインの弁護士など、専門分野は様々です。
企業法務や離婚訴訟などの民事法務ばかりを扱っている弁護士だと、スピードが命の刑事事件の弁護活動に不慣れな場合もあります。
また、他にも会社の顧問弁護などを行っていると、留置場に面会に呼んでもすぐに来てくれないというケースも生じ得ます。

つまり、国選弁護人も私選弁護人も、依頼者のために活動するという目的と目指すゴールやできることは同じですが、そこに至るまでの対応に差が生じることがあり得ると言えます。

形式的な条件として、逮捕前の段階から弁護士に活動して示談をしてほしい、一定の資産がある、暴行や器物損壊といった刑罰が軽い犯罪で弁護してほしいというようなケースでは、私選弁護人を選ぶしかありません。
加えて、無罪を主張する難しい事件や、留置場に入れられている家族に頻繁に面会に行ってほしいという要請がある場合などは、刑事事件を専門としている私選弁護人に依頼することを検討するとよいでしょう。

もう一つの弁護士、当番弁護士とは

ところで、「当番弁護士」という制度をご存知でしょうか。
国選弁護や私選弁護については聞いたことがあるけれど、当番弁護士は知らないという方もいるかもしれません。

逮捕直後から利用できる、当番弁護士制度について説明します。

当番弁護士とは

当番弁護とは、警察などに逮捕された人が、無料で1回だけ弁護士に面会に呼ぶことができる制度のことを言います。
当番弁護士は、所属する各都道府県の弁護士会の当番弁護士に登録した弁護士が、要請があった場合に順番に回ってくる当番として、留置場に面会に出向きます。

当番弁護士を呼べるケース ~ 国選弁護士との違いとは

当番弁護士も、国選弁護士も、費用が係らないという点では共通しています。
しかし、両者にはいくつかの違いがあります。

まず、国選弁護人は、弁護活動をしてくれますが、当番弁護士は、1回限りの面会しかすることができません
面会に来た当番弁護士に弁護活動を依頼したい場合は、私選弁護人としての契約を結ぶ必要があります。

国選弁護人は、起訴される前でも頼むことができますが、逮捕された後に勾留された後にしか頼むことができません。
一方、当番弁護士は、逮捕直後から呼ぶことができます。

また、国選弁護人の場合、一定の重い罪(「死刑又は無期若しくは長期3年を越える懲役若しくは禁錮」が刑罰とされる事件)しか頼むことはできません。
当番弁護士は、罪の重さに関わらず呼ぶことができます

さらに、国選弁護人を付けるためには、財産が50万円に満たないこと、という資力の要件をクリアしなくてはいけません。
当番弁護士の場合は、資力の要件はないので、豊富に財産がある場合でも呼ぶことができます

当番弁護士の呼び方

当番弁護士は、逮捕されている人も、外にいる家族や友人も、どちらも呼ぶことができる上、未成年でも呼ぶことができます
逮捕されている被疑者本人が呼ぶ場合は、警察官に「当番弁護士を呼んでほしい」旨を伝えましょう

外にいる家族や知人が当番弁護士を派遣したい場合は、被疑者が逮捕されている警察署を管轄する弁護士会に連絡します。
多くの場合、都道府県の弁護士会ですが、地域によって分かれている場合もあるので、まずは都道府県の弁護士会に電話して聞いてみるとよいでしょう。
そして、電話にて、逮捕されている被疑者の名前、逮捕されている警察署、ご自身のお名前などを伝えて、当番弁護士を派遣したい旨を伝えましょう。

当番弁護士を呼ぶときに気をつけたいこと

当番弁護は、当番であたった弁護士が1回かぎり無料で面会に来てくれる制度ですが、頼んだらすぐに来てくれるとは限りません。
当番弁護の要請が立て込んでいる場合や、弁護士自体が少ないエリアなどでは、頼んでから来てくれるまでに48時間かかるケースもあります。
初回接見に複数の弁護士が出向くことは全く問題ないので、そのような場合は私選弁護人に面会を依頼するなど、ケースに応じて対応するとよいでしょう。

初回接見時、それぞれの弁護士のメリット、デメリット

国選弁護士(被疑者国選)

国選弁護は、費用がかからないというメリットがありますが、選ばれるのに時間がかかるというデメリットがあります。
特に勾留後は時間との勝負なので、時間的な問題点が大きいと言えます。

私選弁護士

選弁護には、自分で自由にいつでも弁護士を選べるというメリットがある反面、費用がかかるというデメリットがあります。
被疑者との最初の面会(初回接見)の場合、数万円からという弁護士や法律事務所が多いようです。

当番弁護士

当番弁護士は、無料で呼べるメリットがある反面、1回限りの面会なので、その後の活動を利用するには私選弁護契約を結ばなければいけないと言うデメリットがあります。
また、当番弁護士を自分で選ぶことはできないので、刑事事件に強い弁護士が担当するとは限らないというリスクがあります。

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