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弁護士に相談しよう!刑事事件編【釈放・不起訴】

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刑事裁判

罰金が払えない場合の対処法など、罰金刑の手続きについて解説

罰金が払えない場合の対処法など、罰金刑の手続きについて解説

– 罰金刑になったがお金がなくて罰金が払えなかったらどうしたらいいのか・・・
– 検事に略式罰金になると言われたのがどういう意味なのだろうか・・・

万が一の場合を想定して、懲役や禁錮で刑務所に入らずに済んだとしても、罰金刑の罰金が払えなかったら刑務所に入れられるのではないか等、不安に感じた方もいるかもしれません。
同時に、罰金刑は、法廷の裁判ではなく、非公開の簡易な手続きで済むこともありますが、罰金を納付すれば釈放されるというメリットがある反面、反論がある場合は主張できないというデメリットもあります。

今回は、罰金刑の手続きの流れや、罰金が払えなかった場合の対処法など、罰金についてご説明します。

法廷に立たなくてもよい略式罰金の制度とは

略式罰金とは何か

刑事事件を起こして起訴されたら、必ず法廷に立たなければいけないかというと、そうではありません。
検察官が起訴しても、簡易裁判所が非公開で罰金(または科料)の処分にする手続きのことを「略式手続」といいます。
この略式手続で裁判所が下す命令が「略式命令」、この手続きで罰金を支払うことを「略式罰金」といいます。
略式手続では100万円以下の罰金または科料が課される場合に限って利用されます。

略式手続のメリット・デメリット

略式手続になると、通常の裁判は一般に公開されるのが原則ですが、略式手続は非公開で行われるので、裁判の内容が外に漏れずに終わるというメリットがあります。
また、罰金を納付すれば釈放されるので、刑事裁判手続きが長引くことがありません。
特に、逮捕後、勾留されて留置場生活が続いている身柄事件の場合では、略式手続になれば釈放されるというメリットは大きいものがあります。

反面、日本の憲法で保障されている、「公開裁判を受ける権利」が放棄されるというデメリットがあります。
公開裁判を受ける権利を放棄すると、正しい裁判が行われているかを一般人にチェックしてもらうことができず、また反論することも予定されていません。
そのため、無実を主張したい場合や、意見がある場合には、それを汲み取ってもらえないというデメリットがあります。

また、簡単な手続きではあるとはいえ、有罪であることに変わりはないので、前科がつくことは覚えておきましょう。

把握しておくべき略式手続の流れとは

略式手続の場合、簡単な書面審理で終るので、前述のように、公開裁判を受けたり、反論すると言った機会が設けられていません。
そのため、略式裁判にするには、検察官は事前に被疑者(犯罪を疑われている人)の承認を得ておくことが必要です。
具体的には、以下のような流れで進められます。

逮捕、送検

逮捕されると、翌日か翌々日に事件が検察官に送られ、検察官・裁判官の面接を経て勾留されるかどうかが決められます。
勾留されない場合は、逮捕後釈放され、取調べが始まってから約2か月で書類送検されるのが通常です。

勾留

勾留された場合、検察官が勾留を請求してから10日、延長される場合は更に最長10日間、留置場に留め置かれます。
通常、勾留の満期日の直前か満期日に、検察官が略式裁判の請求を行います。
これに先立って、以下の手続きの説明が行われます。

略式手続の説明

略式裁判では、裁判官に自分の意見を述べたり、反論したり、無罪の主張をすることができません。
そのため、検察官が本人に略式手続について説明をして、本人が納得し、同意したことを書面に記すことが必要です。

勾留されていない在宅事件の場合は、書類送検されてから約1ヶ月程度で検察官からの呼び出しがあることが多いようです。

実は、この説明を受けても、罰金刑になっても前科がつかないと勘違いをしている人がいます。
略式とはいっても、有罪判決を受けることに変わりはないので、もし無罪の主張をしたいというような事情がある場合は、正式裁判を請求しましょう。

略式罰金の納付

勾留されている身柄事件の場合、略式請求から略式命令が出るまでは比較的すぐです。
略式命令が出ると検察庁から裁判所に移動し、略式命令書を受け取って、罰金を納付すれば釈放されます。

勾留されていない在宅事件の場合、手続きの説明を受けてから1ヶ月以内を目安に、検察官が裁判官に略式命令を請求します。
検察官の請求から約2週間後に略式命令所が本人に郵送されるので、これに従って罰金を納付して終了です。

不服がある場合

一旦は略式手続に同意したものの、やはり不服があるという場合には、正式裁判を請求し直すことができます。
この場合は、略式命令の告知を受けた日から2週間以内に請求する必要があります。

罰金が払えない場合

罰金刑になってそのお金を払えない場合でも、刑務所に入れられる訳ではありません。

罰金の金額を払えない場合は、代わりに労働して支払うことになります。
1日5000円で計算して、労役場に留置され、罰金の金額に至るまで働くことになります。
具体的には、罰金20万円の判決が出たけれど支払えないという場合は20万円を5000円で割って40日間労役場で働く、ということになります。

いかがでしたか。
略式罰金といっても前科がつくこと、複雑な手続きの流れがあることを初めて知ったという方もいるかもしれません。
実際、容疑を否認しているのに、罰金は前科がつかないと思って安易に応じる人も少なくありません。
たしかに、罰金は裁判が長引かずに終わるというメリットはありますが、有罪判決のひとつであるということを分かっていると、いざというときに安心です。
ご心配な場合は、まずは弁護士に相談してみることをおすすめします。

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