逮捕されたらどうなる?拘留から釈放、痴漢冤罪、盗撮冤罪など私選弁護士、国選弁護士について一連を解説。

弁護士に相談しよう!刑事事件編【釈放・不起訴】

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犯罪全般

無実・無罪の覚醒剤事件で逮捕されたら – 知っておくべき4つの対応

無実・無罪の覚醒剤事件で逮捕されたら – 知っておくべき4つの対応

覚醒剤事件で逮捕されると、大半のケースで10日間の勾留がつき、さらに延長されることも少なくありません。
そして、尿検査で陽性反応が出ている場合や、所持の事実がある場合は、不起訴になることはまず困難です。
さらに、覚せい剤事件の処罰には、罰金刑がありません。

つまり、覚せい剤事件で逮捕されて「クロ」の場合は、正式裁判を受けて有罪判決を受ける可能性がとても高いといえます。
このような覚せい剤事件で早期釈放を目指すためには、保釈による釈放をめざす方法があることを以前解説しました。
それ以外に、執行猶予による釈放をめざし、刑務所行を避ける方法があります。

今回は、覚せい剤事件の刑罰の目安と、執行猶予獲得を目指す方法について説明します。

覚せい剤事件の刑罰の目安とは

覚せい剤を使用したり、所持した場合、また、譲り受けたり譲り渡した場合には、刑事裁判になると10年以下の懲役刑が定められています。
初犯で、単純な覚せい剤の所持や使用であれば執行猶予判決がつくことが大半です。
しかし、使用の方法や程度、また使用の目的、加えて覚せい剤を手に入れるに至った経緯によっては、より重い刑罰が科せられることもあります。
覚せい剤事件の前科があるケースでは、既に前の刑事裁判で受けた執行猶予期間が終了していたとしても、実刑になることがほとんどです。

なお、覚せい剤の使用・所持や譲渡、譲受の場合、営利目的が認められると、懲役刑の期間は1年以上20年以下と一気に長くなります
また、覚せい剤を輸出入したり製造した場合には、営利目的がなくても1年以上20年以下の懲役刑ですし、営利目的があると無期懲役もあり得るほど非常に重い刑罰が予定されています。

覚せい剤事件で執行猶予になるためには

初犯の覚せい剤事件のケースでは、多くの場合で執行猶予判決にしてもらえます。
執行猶予判決になった場合のメリットとしては、執行猶予期間を無事に過ごせば、刑務所に行かなくても済むということです。
また、判決がでたらそのまま家に帰れますし、ずっと勾留が続いたいたときも、留置場や拘置所から釈放されることができるのも大きなメリットです。

一方、覚せい剤所持で逮捕された際の覚せい剤の量が多かった場合や、営利目的で覚せい剤を所持・譲渡・譲受をしていた場合などは、初犯でも執行猶予がつくことは困難です。
覚せい剤を輸出入したようなケースでも、まず執行猶予はつかないと考えて良いでしょう。
加えて、覚せい剤の同種前科がある人が、前の裁判から数年で同じ覚せい剤事件を起こして裁判を受けるようなケースでは、実刑判決になるのが通常で、覚せい剤事件で無実を証明し、無罪判決を獲得するのはとても難しいのが実務です。
特に、覚せい剤の使用を疑われ、尿検査で薬物の陽性反応が出ているようなケースでは、交際相手に無理やり摂取させられた等の事情が証明できない限り、無実を信じてもらうのは困難です。

しかし、本当に覚せい剤事件に関わっていない場合は、最後まであきらめてはいけません。
今回は、無実の覚せい剤事件の容疑をかけられた場合に知っておくべき4つの対応について解説します。

弁護士を呼ぶ

逮捕されると、有罪の疑いを持っている警察官たちから取調べを受けることになります。
密室である取調室で連日の厳しい取調べを受ける中で、やってもいない罪を認めてしまう恐れも否定できません。
そのような危険を防ぐために、逮捕されたら、まずは弁護士に接見を依頼しましょう。
心当たりの弁護士がいる場合には、担当の警察官に弁護士に連絡をしてもらったり、家族に連絡をしてもらい弁護士の派遣を要請しましょう。
それが難しい場合は、当番弁護士を呼ぶことも検討するとよいでしょう。
当番弁護士は、最初の1回に限り、都道府県の弁護士会から弁護士を派遣してもらえる制度で、警察官に頼んで呼んでもらえます。

黙秘権を適切に使う

いわれのない容疑をかけられた場合、黙秘権を適切に行使することが大切です。
黙秘権は、憲法で認められた行為で、喋りたくないことはしゃべらなくていいという権利です。
警察官に囲まれて取調べを受ける中で黙秘することは難しいかもしれませんが、弁護士のアドバイスを受けて黙秘すべき点は黙秘することも重要です。
また、第三者の供述によって逮捕されたけれど身に覚えがないというような場合は、本人の自白が特に大きな意味を持つことになります。
もし、自白を促すような供述をさせられたような場合は、供述内容を記した書面に署名をしないことも重要です。
一度書面に署名をすると、「そこに書いてあるように本当に罪を犯した」と判断されることになるからです。

故意を否定する

最近、海外旅行に行った際に、図らずも覚せい剤の運び屋の片棒を担がされていた等ケースがニュースに上ります。
多くの場合、税関で覚醒剤の所持で捕まることが大半ですが、所持の場合、覚せい剤を自分が持っているという認識があることが必要になります。
もし、現地で知り合った人に、覚せい剤とは知らされず、荷物だけ知人に届けるよう頼まれたと言った事情がある場合は、その旨をしっかり主張しましょう。

違法な捜査を主張する

覚せい剤の捜査を受ける中で、警察による違法な行為があった場合は、警察が集めた証拠が認められないことがあります。
これを、違法収集証拠排排除の法則といいます。
具体的には、本人が拒否しており、令状もないのに無理やり家宅捜索を行ったような場合や、任意同行を求めて長時間トイレに行かせずやむを得ず尿を提出させたような場合等があります。
もし、違法な捜査を受けたような場合は、弁護士に相談しましょう。

いかがでしょうか。
日本では無罪判決の確率は0.1%と非常に低いのが実務です。
しかし、実際に、海外で知り合った人から覚醒剤とは知らずに預って帰国し、覚せい剤輸入の罪で逮捕されても、故意がないとして無罪になった裁判例もあります。
もし、身近な方が無実の覚醒剤事件に巻き込まれたら、まずは弁護士に相談するのが一番です。

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