逮捕されたらどうなる?拘留から釈放、痴漢冤罪、盗撮冤罪など私選弁護士、国選弁護士について一連を解説。

弁護士に相談しよう!刑事事件編【釈放・不起訴】

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逮捕・勾留・釈放

釈放されても捜査は続く、身柄事件と在宅事件の手続きの違いとは

釈放されても捜査は続く、身柄事件と在宅事件の手続きの違いとは

– 逮捕されたけれど釈放されたから大丈夫だろう・・・
– 検察庁に呼ばれたけれどすぐに帰れたので前科はつかないだろう・・・

このように考えている方もいるかと思いますが、両方とも間違いです。
逮捕され、勾留されなくても、警察の捜査は進んでいます。
検察庁に呼ばれた後に帰宅できても、後日刑事裁判にかけられることがあります。

逮捕後留置場に入れられていると、それなりの覚悟ができますが、逮捕されても帰宅できたような場合は、安心して何もしない人は少なくありません。
そしてある日突然、検察庁から呼び出されたり、果ては裁判所から裁判をするので弁護士を付けるように指示する手紙が来たりして、驚くことになるのです。

今回は、ある日突然の裁判にならないように、逮捕後の身柄事件と在宅事件の手続きの違いについて解説します。

刑事事件の手続きの流れ

犯罪の容疑をかけられ、警察に逮捕されると、最長72時間は家族とも面会ができない逮捕期間が続きます。

逮捕の翌日か翌々日に検察庁に送られ、検察官の面談を受けますが、ここで引き続き留置場に留めおいて取調べを続けるべきかどうかが検討され、裁判官が判断します。
この逮捕後の拘束期間のことを「勾留」といい、逮捕後に10日間、場合によっては最大10日延長されて20日間の勾留が続くことになります。

つまり、釈放されなければ、逮捕から最長23日間、逮捕・勾留期間として身体の拘束が続くことになるのです。

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身柄事件と在宅事件とは

身柄事件とは、上記のように、被疑者(犯罪の容疑がかけられた人)・被告人(起訴された人)の身体を拘束して留置場に留め置いたまま、捜査が続けられる事件のことをいいます。
在宅事件とは、被疑者・被告人を拘束せず、自宅に帰して通常の生活を送らせながら、捜査が続けられる事件のことをいいます。

逮捕されると留置場に入るイメージが強いと思いますが、実務では在宅事件の割合が6割強と多くなっています。
また、最近は在宅事件とするケースが増えています。
具体的には、通勤途中の軽微な痴漢事件の場合、昔は否認したら勾留は確実と言われていましたが、最近では初犯であれば否認していても在宅事件で捜査されることも多くなっています。

身柄事件と在宅事件の手続きの違いとは

(1)生活や会社への影響が大きい身柄事件

身柄事件の場合、日常生活、中でも会社や学校との関係で大きな影響が生じます。
事件が知られていない場合、逮捕の3日間だけで釈放された場合は体調不良で乗り切ることもできますが、勾留され10日以上出勤できないとなると、仕事への影響は避けられません。
不起訴処分の獲得やその後の職場復帰を目指すにあたっては、弁護士を通じて上司や会社の理解を得ていく活動が重要になってきます。

在宅事件の場合は、警察や検察の取調べの呼び出しには応じなければいけませんが、それ以外は基本的に通常通り日常生活を送ることができます。

(2)長期化しやすい在宅事件

身柄事件の場合、上記のように、逮捕が最長3日、勾留が10日、延長されて更に最長10日の間に起訴か不起訴かが決められます。
1つの事件について、起訴前にそれ以上身体を拘束することはできないため、捜査についてもある程度の目安が立つと言えるでしょう。

一方、在宅事件についてはこのような制限がありません。
そのため、捜査が始まってから、検察官が起訴か不起訴かを決めるまでに、身柄事件以上に時間がかかり、長期化しがちです。
逮捕されてから数ヶ月経ってから、突然起訴したと裁判所から連絡が来ることも少なくありません。

(3)警察の取調べや検察・裁判の対応

身柄事件の場合、拘束中は警察の留置場か拘置所で過ごすことになります。
警察の取調べを受ける場合は、施設内の部屋から取調室に移動して取調べを受け、終ったらまた部屋に帰る、という流れになります。

検察庁で面談を受ける場合(検察官送致・送検)される場合は、逮捕の翌日か翌々日の朝、同じ留置場にいる人と一緒にバスのような車両に乗せられて検察庁に出向き、面談を受けます。
裁判に出廷する場合は、留置場から直接裁判所に向かいます。
裁判に出るのに、留置場で着ているジャージは抵抗があるといったような場合は、服を差し入れてもらうことができます。

一方、在宅事件の場合は、警察の取調べも検察の取調べも、呼び出しがあればそのたびに自宅から出向いて受けることになります。
仕事などで都合が悪い場合は、ある程度調整してもらうこともできるようです。

(4)身柄事件の弁護士の頼み方と在宅事件の注意点

身柄事件の場合、留置場で生活し、連日の取調べを受けるのはかなりの精神的負担になります。
警察の留置係に頼めば、知り合いに弁護士がいる場合はその弁護士に連絡を取ってもらったり、当番弁護士と言って逮捕後に1回無料で出張してくれる弁護士を呼んでもらうこともできます。
国選弁護人(被疑者国選)は、選任するとしても勾留以降になりますが、一定の重い罪で、貯蓄などの財産の条件をクリアしなければいけない等、条件は厳しくなっています。
いずれにしても、連日取調べを受けていると、弁護士に依頼して、どのように今後の対応を進めていけばいいかということは、考えざるを得ない環境にあると言えます。

在宅事件の場合は、本人や家族などが弁護士と法律相談を行い、弁護を委任して活動してもらうという流れが通常です。
最近は、インターネットで、地域で活動している弁護士を探すことができます。
ただ、在宅事件の場合は、留置場に入れられなかったことに安心して事件を放置し、ある日突然、検察庁や裁判所からの連絡に驚く人が多いことも事実です。
前述のように、逮捕後釈放されても、捜査は続いています。
安心することなく、できるだけ早く弁護士に相談するようにして下さい。

いかがでしょうか。
留置場に入らなくても、水面下で捜査が進む在宅事件の実情に驚いた方もいるかもしれません。
在宅事件の場合、弁護士と緊密に連絡を取って、前科阻止や刑務所行を防ぐ活動が取りやすいというメリットがあります。
これを生かすためにも、犯罪の容疑をかけられたらまずは弁護士に相談しましょう。

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